今月のphoto 2015.1
回顧と展望 「国土のグランドデザイン2050」
-「スーパー・メガリージョン」栄えて、地方消滅-
|
「コンパクトシティ」で知られる富山市は大合併で誕生。吸収された旧大山町「上滝駅」構内の宣伝看板は「板のない看板」だ。 |
地方創生本部の立ち上げで、いかにも、地方重視に軸足を移したかに見せているが、「活力エンジン」としての大都市圏強化がメインであることに変わりはない。実際、「国土のグランドデザイン2050」でも、東京と大阪を1時間で結ぶ、リニア中央新幹線の建設によって、「圧倒的国際競争力を有する世界最大のスーパー・メガリージョン」というビジョンが示されている。「四つの国際空港、二つの国際戦略港湾を共有し、世界から人・モノ・カネ・情報をひき付け、世界を先導していく」という壮大な「夢」だ。
スーパー・メガリージョン以外の地域は、取り残されること必至だ。そうした不安を払拭するため、たとえば、「リニアと他の交通ネットワークとの結節を強化し、スーパー・メガリージョンの効果を北東日本や南西日本に拡大する」ことがうたわれている。また総務省が進めようとしている「地方中枢拠点都市圏構想」も、その一つだ。三大都市圏外に周辺自治体を支える中枢拠点都市を設け、ネットワーク化によって自治体の生き残りを図っていくという目論見だ。
だが、こうした措置で、地方創生ができると、だれが信じようか。「スーパー・メガリージョン栄えて、地方消滅」である。 (岩見良太郎さん論考、「区画・再開発通信」2014年10月号から一部抜粋)
2015年4月23日更新、引っ越し作業中
■ホームページ目次はこちら
■トップページはこちら
めざせ! 住民主権のまちづくり
NPO・特定非営利活動法人 区画整理・再開発対策全国連絡会議
Copyright c 無断転載はお断りします。 E-mail info@kukaku.org